2007年07月
2007年07月31日
鮎つかみ
うちの近くには愛知川(えちがわ)という川があります。昔、わしが小学生のころは、70cmもあるマスや、ナマズ、40cmはあるようなフナや鯉、
なんぞがウヨウヨとおったものです。
ヤスを持って川に潜ると 大きなフナの大群なんかがいて ゴム式のヤスで突くんですが
硬いウロコに「カーン」と跳ね返されたりしたものでした。
当然、鮎なんかもワンサとおりまして,【ニギリ】と呼ぶ素手でのつかみ取りや
【シャクリ】と呼ばれる素針でのヒッカケ釣りを、小学生のわしらはよくやっておりました。
春になると、ウグイが産卵のため遡上してきまして 40cmもあるウグイで川が真っ黒に
なっていたものでした。
現在では、ダムの影響で1年の半分くらいは渇水状態で干上がっており、なあんにも楽しみのない
川となってしまいました。
それでも、先日のような台風で大雨が降ると、川は大増水して一時的に昔のような川に戻ります。
このチャンスに鮎は一斉に琵琶湖から遡上してくるわけですが、悲しいかな2週間もすると
川はすっかり干上がってしまうため、鮎は全滅してしまうわけでございます。
ところで・・わしは川の橋を車で渡るたび
瞬時の脇見運転でで水量を絶えずチェックしております。
鮎が水面で跳ねているかどうかも見逃しません。
なぜか?と申しますと、この川が干上がる直前は 川のあちこちに水たまりが出来まして
そこには鮎が大量に集結しておるのです。
1年に一度あるかないかのチャンスですが、このとき童心に帰って鮎を素手で捕まえて
食うわけであります。
「水たまりの鮎?きたないのとちゃう?」と言われそうですが
川というものは 水がなくても地下を水がとうとうと流れており、水たまりの水も
流れています。 だあーっと暴れて水を濁らせても、川砂のフィルターですぐに浄化され
見る見る澄んでいきます。水温も冷たいままなので鮎が茹で上がって死ぬこともありません。
さて、日曜日の昼下がり
「 ちょっと鮎を観にいかへんかな?」
と子供らに声を掛けました。
「釣りやったら いや!」
最近、子供らに上手に釣らせることの出来ないお父さんのせいで
あまり釣りには行きたがりません。
「いや・・ひょっとすると今日あたり、鮎つかみのチャンスかと・・」
「行く!」
「行こう! 網買ってや!」
こうして、わしらは川へ向かいました。
ところどころ、まだ水が流れているものの 川は半分以上干上がっています。
まだ、誰も鮎を捕まえている形跡はございません。
前方に小さな水たまりを発見!
「 君たちは あそこの水たまりを ちょいと見てきなさい」
「 わしはあっちを見て来るし・・」
わしは橋げたの、ちょっと陰になっている所を見にいきました。
「あっ!おるおる!」
「あっ!捕まえた!」
子供らの声が聞こえております。
わしのほうにも 鮎が黒々とスクールを作って廻っているのを発見しました。
「こっちは 置いといて・・」
子供らと合流しました。
水深は10cmほど幅は1mほど 長さは10m程度の水たまりですが
30匹ほどの鮎がピュンピュン走っています。
わあーっ!と暴れると、鮎は石の影に隠れるのでそいつを手で捕まえます。
適当に網ですくっても、なかなか捕まえるのは難しく、手のほうが効率が良かったりします。
「 全部捕まえたら 鮎が居らんようになってしまうんとちゃう?」
という質問もありましたが
このまま放置すれば、明日にも水が完全に干上がって 日干しになるか、カラスの餌に
なってしまいます。
「せめて、美味しくいただいた上で、わしらの体の一部となって活躍していただかねば・・」
わしが、ひょいひょいと両手に鮎を1匹づつ握るのを見せると、子供らも素手で捕まえることが
出来ることを信じられたようで、熱心に鮎を追うようになりました。
水たまりは、小さいもの大きいものありますが 写真ほどの小さいものなら 子供らでも
十分素手で捕まえることが出来ます。
大きいものでは、大人でも手に負えません。
今回は 小さな活きたナマズと45cmくらいのビワマスの死体を発見しました。
愛知川は水さえあれば、まだ復活できる可能性があるなあ・・と感じました。
1時間半くらいで80匹くらいの鮎を捕まえまして、夕飯に唐揚げにして食しました。
たいそう美味かったです。
釣りもおもしろいですが、素手でのつかみ取りは狩猟本能をさらに刺激しておもしろい。
さて、その夜大雨が降りまして再び川の水が復活しました。
「まさに、ワンチャンスであったな・・」
ちょっと,得した気分でございました。
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